【韓国ドラマ】「トラップ~最も残酷な愛~」の感想

トラップ~最も残酷な愛~(TRAP)

2019年 OCN 全7話

キャスト イ・ソジン、ソン・ドンイル、イム・ファヨン ほか

ストーリー

国民的キャスターであるカン・ウヒョン(イ・ソジン)が、とある事件に巻き込まれ、全身にけがを負い病院に搬送される。
彼は、結婚10周年の記念に妻と息子とで山へ出かけたが、そこで見知らぬ男たちに妻と息子を連れ去られ、“人間狩り”のターゲットにされたという。
警察は、ベテラン刑事のコ・ドングク(ソン・ドンイル)を中心として捜査を進めるが、後輩刑事が意味深な言葉を残して謎の死を遂げたりと、次々と不可解な事件が起き、捜査が難航する。
その中で、驚くべき事実が次々と明らかになっていく――。

《感想》

このドラマは、韓国のテレビ局OCNが2019年に創立した『ドラマチック・シネマ・プロジェクト』第1弾の作品です。
これは映画制作陣とドラマ制作陣が集まって、映画の迫力ある演出とドラマの密度の高いストーリーを融合させ、ハイクオリティな作品を作り出そうというプロジェクトとのこと。

というだけあって、重厚なストーリーと映画のような凝ったカット割りの画面構成は、「お金と時間かけてるなぁ~~」というのがよく伝わりました。役者さんの演技もみなさん凄く上手いです。

テレビで見るのがもったいないなぁ……と思ったら、再編集された劇場版も上映されていたんですね。

ただ、そのせいか、全体的に画面が暗くて……ウチのショボイテレビで見ると、大半の画面が真っ暗で何が何だかわからん!! って感じになってしまいました(^^;)

家のテレビで見る人は、部屋を暗くして見ることをオススメします。

で、肝心のストーリーですが、サスペンスドラマだけあって、次々と意外な真実が明らかになり、グイグイと引き込まれ、続きが気になり、最後まで飽きることはありませんでした。

各キャラクターにもそれぞれの葛藤があったり、ラストに向けてそれが回収されていったりと、人物造形がきちんと作られているところは、さすがの韓国ドラマです。
(一部、不満なところはありますが……それは以下のネタバレ感想で)

ですが、演出がサスペンスを意識しているせいか、見る人を不安にさせる(アングルとか効果音とか役者の演技とかで)かなり怖い演出になっていて、特に女性はこういった作品が苦手な人が多そうな気がします。

韓流ドラマって女性ファンが多いですが、この作品はその女性たちからちょっと敬遠されてしまうような……。いわゆる恋愛ドラマや家族ドラマとは全然違う造りをしているので……そこが残念ですね。

どちらかというと男性が好みそうなドラマな気がします。


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★以下はネタバレ感想です!! これから見る予定の人は読まないでね★

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実は5話までは本当に続きが気になって気になって、止まらなかったんですが――6話以降の「イ・ソジン演じるカン・ウヒョンがサイコパスでしたぁ」の展開に、はあっ!? ってなっちゃいました……(^^;)

これ、やっちゃダメなヤツでしょ!

多分、製作陣は「どうやって視聴者を驚かすか」で頭を捻らせて、「そうだ、この手があった! 俺たち頭いいぃぃぃ」ってな感じで、脚本作ったんでしょうけどw
ハリウッド映画でもこういうのたまにあるけど、製作陣が頑張りすぎて、スベッちゃったパターンですよ、これは!!!

この展開のせいで、「え、奥さん殺したのを隠すためだけに、あんなことでっちあげたの!?」「あんなにいっぱい人殺しちゃったの!?」「なんでそこまでして自分傷つけたの??」と疑問だらけになっちゃいましたよ。

しかも後輩記者たちがあんな無残な殺され方したのに、その犯人側に寝返るってどういうことよ!!(その犯人側の“人間狩り”するブルジョワ組織も妙にショボイ感じだし……)

そこらへんの主人公の心理が全然描かれていないのが不満でした。

「サイコパスだからで~す☆」では済まされないぞ!

こちらはイ・ソジン演じるカンに感情移入して見ていたわけですから、いきなり梯子を外された気持ちになり、モヤモヤしてしまいました。

もしかして見返すと、そういった伏線があったのかもしれないですけど――見返したくなるようなドラマでもないですしね(汗)

というわけでこのドラマ、5話までは本当に夢中で観たのですが、6話以降は「はぁぁぁぁ!?」の連続で、ある意味、夢中になったのでした(^^;)

本当に途中までは良くできたストーリーだったのに……残念でした……。

役者さんの演技も本当に良かったですしね。

実は、イ・ソジンは『イ・サン』のころは、「演技上手くないなぁ~」って思ってたのですが、『結婚契約』あたりから「あれ、いいじゃん!」と思い始め、このドラマは本当に「上手い~~!!!」と思いましたよ。

細かい表情もいいし、アクションシーンはキレッキレッだしね。

ソン・ドンイルさんやイム・ファヨンさんなど、他の役者の方々の演技も素晴らしかったです。(あれ? なぜかイ・ソジンだけ呼び捨てw)

それだけに、6話以降の展開をちゃんと考えて欲しかったなぁ~~~。

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